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へんじがない…ただのしかばねのようだ

※今回は文章にグロテスクな表現が含まれております。

久々に熱出して3日間ほど寝込んでおりました。原因は恐らく先日断行した
「一人ホラー祭り」で見たドイツの狂人監督、ユルグ・ブットゲライトによる
最低映画「ネクロマンティック」かと思われます。

どーいう作品かと言いますと、まあ読んで字の通りネクロ嗜好の方々の素敵な
日常を描いたステキ映画なんですけど、いやもういろんな意味でお腹いっぱい。
しばらくピザとかパスタとか食べれなさそう。ゲフー。しかも何がイヤって、
この作品が実は「ホラー」ではなく「嗜好に対する殉教」を描いた映画だと
いうことでしょうか。要するに極端な意味での「純愛映画」。映画で描かれる
のは「死体」に対する主人公のひたすら純粋な執着のみであって、観客を
怖がらせようとか、そういう気は全く無いんだよねこの監督。困ったもんだ。

で、こういった形態の愛情を貫こうとするなら、そりゃ世間じゃ生きて行けなく
なるわけで、当然の帰結として主人公は自らを「最も愛おしい存在=死体」へと
変態させるべく自慰行為を行いつつ割腹するわけなんですが、この描写がまた
妙に生々しくて、観ててさすがにグッタリ。こーいうシーンの細部描写にやたら
凝りまくってしまうブットゲライトの職人気質(てか好き者根性)を微笑ましく
思いつつも、これを上映禁止処分としたドイツ政府の判断は実に正しかったと実感。

でも「嫌い」じゃないんだな、これが。困ったもんだ。自分にはネクロフェリア
の気はない(あたりまえだ)のだけど、生と死、美的なものとグロテクスなもの
のあまりにダイレクトなコントラストは、見てて本当に「美しい」と感じたし、
恐らくそれこそが監督の狙いだったのだろう。実際、相反するモチーフを交互に
描くことでモチーフ自体を際立たせるという手法は映画的にはさほど珍しい技術
ではないのだけれど、ここまでストレートで両極端な(死体とエロスだよ?)
チカラワザでごり押しされると、もう素直に感心するしか無いよね。ネットなどで
検索すると彼の作品は「映画ですらない」などと言われていたりもするけど、
ここまでやったらもう立派に「映画」でしょ、これは。もっとも「物凄くヘンな」
映画であるという点に異論はないですけど。

同様に「死」というモチーフを扱ったブットゲライトの2作目「死の王」もグロな
表現をぐっと押さえ、非常に繊細で素敵な映画に仕上がっていて好感が持てる。
もちろん生を肯定するような内容ではなく、むしろ「GOGO!自殺!」な内容である
からして、当然政府から上映禁止処分を受けることになるわけなのだが。

と、ここまで書いて「意外とブットゲライト好き」な自分に気がつく。んじゃ、
何故に寝込むほど具合が悪くなったのか?それはやはり人間「限度」というもの
があるわけでして「ネクロマンティック2」で登場した腐乱死体、アレはさすがに
やり過ぎ。熱出した直接原因はこいつだな。映画的な構成や意図よりも視覚的・
感覚的に嫌悪感が先立ってしまって本気でダメでした。しかもブットゲライトも
止せばいいのに悪趣味全開でディテールにこだわって作ってるもんだからもう
最悪。風呂場での解体シーンはもう永遠に見返すことないだろうなあ。
あああ、思い出しただけで気分が…。

口直しに見た名作ホラー「ヘルハウス」の健全なこと。グロな描写はほとんど
用いず、ストーリ−と役者の演技と背景の緊迫感だけで引っ張って行く正統派
幽霊モノ。昨今、こういう静かなテイストの作品ってあまり無いよね。実際
ちっとも怖くないあたりが問題と言えば問題な気がしないでもないのだけど、
霊媒役のパメラ・フランクリンがとんでもなく可愛いかったのでまあ良しと
しましょう。そんなわけで次回はパメラ・フランクリン祭りに決定!


本日のBGM : Dawn of the Dead 〈Goblin / 1979〉
| quine | 映画 | 06:20 | comments(2) | trackbacks(1) |
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あんたはめちゃくちゃバイオフィリアだよ。うん。
| 久遠 | 2005/10/28 8:59 AM |
強く生きて下さい。
| クリヤマ | 2005/10/28 1:29 PM |









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グロテスク
グロテスクグロテスク(grotesque)とは奇怪、異様、不気味なものを指す語。イタリア語で洞窟を意味するグロッタを語源とする。美術におけるグロテスク様式から転じて上記を意味するものとして用いられるようになった。略称はグロ。.wikilis{font-size:10px;color:#6666
| インターネット大辞典 | 2005/12/07 8:29 PM |
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